強度変調放射線治療(IMRT)

強度変調放射線治療(IMRT)とは、英語ではIntensity Modulated Radiation Therapyと呼ばれ、専用のコンピュータを用いて、がん細胞のみに放射線を集中して当てる画期的な放射線治療です。
がん細胞の周囲にある正常組織への影響を極力減らすことができることから、副作用を増やすことなく、必要十分な放射線をがんに照射することが可能となります。
IMRT のすごいところは、放射線の照射をコンピュータが制御するだけでなく、がん細胞に対して、どのくらいの放射線を、どのくらいの強さで、どの角度から、といった計算をコンピュータに行わせ、幾通りもの照射方法の中から、患者さんのがんに合わせた最適な治療を算出する点にあります。
また一定方向からの放射線の中で、放射線量の強弱を付けることができるため、正常組織をがん細胞が取り囲んでいるような複雑な状態でも、正常組織へのダメージを最低限に抑え、がんを破壊するに必要な放射線量を当てることが可能となりました。
IMRTは現在主に頭頸部がんや前立腺がんの治療に用いられており、2008年4月より保険も適応されることになりました。
●IMRTを実施している医療機関(厚生労働省調べ)
北海道大、京都大、東京大、先端医療センター(兵庫)、近畿大(大阪)、東北大(宮城)、名古屋第二赤十字、滋賀医大、長崎県立島原、癌(がん)研有明(東京)、千葉県がんセンター、東京女子医大、国立がんセンター東(千葉)、聖隷浜松(静岡)、名古屋市立大、木沢記念(岐阜)、栃木県立がんセンター、愛知県がんセンター中央、旭川医大(北海道)

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