FTDの臨床的診断基準:
性格変化と社会的行動の障害が経過を通じて優位な症状.知覚・空間的能力・行為・記憶 といった道具的認知機能は正常か,比較的良好に保たれる.
コアとなる診断的事項:
1)潜行性の発症と緩徐な進行(少なくとも 6ヶ月)
2)早期からの社会的対人行動の障害
3)早期からの自己行動の統制障害
4)早期からの情意鈍麻(粗野で相手の感情を考えない)
5)早期からの病識の欠如
支持的事項
行動面の異常:衛生や身なり障害,精神面での硬直化や柔軟性の低下,注意力の散漫・ 維持困難,口唇傾向・食嗜好の変化,保続的行動と常同行動,使用行動
言語障害:進行性の発語量の減少,常同言語,反響言語,保続,無言症
理学的所見:原始反射,失禁,パーキンソニズム,低血圧・血圧の変動
検査:前頭葉機能検査で障害,脳波異常なし.脳画像で前頭・側頭葉前部で異常