【慢性硬膜下血腫について】
【どういう病気か?】
通常、頭部外傷後に頭蓋骨の下で、脳を包む膜(硬膜:こうまく)と脳との隙間に血が貯まる病気です。血の塊(血腫:けっしゅ)が脳を圧迫すると症状がでます。
【いつ頃発生するか?】
頭部外傷後、通常1~2ヶ月後に発生する。
まれに、頭部外傷後以外でも発生します。
【発症しやすい人は?】
高齢で男性に多く見られます。
お酒をたくさん飲む方や血液がサラサラになる薬を服用されている方は要注意です。
【発症した場合にはどんな症状が出るか?】
頭痛、麻痺、精神症状(認知症)などで発症します。
しばらく何も症状がなかったのに頭が痛くなってきたら可能性があります。
治る認知症の一つです。
【治療は?】
少量であれば漢方「五苓散」でバランスの崩れた水の流れを良くすると改善することもあります。
症状が進行性で下のMRI写真のように正中偏位(真ん中が寄れている)の場合は、穿頭手術が必要です。放置すると脳ヘルニアを起こし、命に関わります。
※一人暮らしで、血液をサラサラにする薬を飲んでいる人には、1ヶ月後に頭の写真をお勧めしています。