一側の前頭葉・側頭葉の葉性萎縮を認める、初老期発症の進行性認知症疾患(アルツハイマー型認知症の1/5~1/10程度の頻度)。
組織所見は、神経細胞内封入体(嗜銀性でピック小体と名称)を内包する腫大した神経細胞(ピック細胞)の存在や、星膠細胞の顕著な増殖を認める。 → 発生機序にタウ蛋白の変性機序(tauopathy)が想定されている。
記銘障害は遅れて発生、早期は人格変化・情動異常から発症する。
被影響性亢進(反響・模倣行為、なぞり行為等)・「我が道を行く」行動(反社会的・脱抑制的・考え無精・立ち去り行動等)・常同行動(反響言語・反響書字・反響行為・滞続言語・オルゴール時計症状(同じ語りをする状況)・滞続笑い・時刻表的行動・周遊(周徊:定番コースの散歩で迷わない。)・自発性低下や感情鈍麻が特徴。