高ホモシステイン血症

ホモシステインはアミノ酸の一つです。

ホモシステインが高値になると血栓が形成されやすくなります。

遺伝的なものと、薬剤や疾患などによる後天的なものがあります。

多くは葉酸や、ビタミンB6、ビタミンB12が低下あるいは正常下限です。

葉酸やビタミンBの代謝に関係する遺伝子に異常が見つかることが多いです。

葉酸とビタミンB12は保険適応があります。

ビタミンB6は自費検査です(1.5万円ほど)

葉酸やビタミンB6が低ければ、遺伝子検査を検討します(自費検査 2.5-3万円ほど)

治療としては、葉酸やビタミンBの補充です。

効果に個人差がありますが、ホモシステインは低下していきます。

葉酸,ビタミンB12欠乏はメチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼの活性を低下させ,いずれもホモシステインを増加させて血管内皮細胞を傷害するので,これらの欠乏は動脈硬化,血栓症のリスクファクターになる.血中ホモシステイン濃度を正常(<14μmol/L)に維持するには,1日当たり350~400μgの葉酸摂取が必要とされる.

脳卒中ガイドライン2009
高ホモシステイン血症には、葉酸を使用することを考慮しても良いが、それが脳梗 塞再発予防に有効か否かには十分な科学的根拠はない(グレードC1)。
 高ホモシステイン血症は、脳梗塞の危険因子であるとする肯定的な報告が多い。欧米の 研究では、血中ホモシステイン濃度は脳梗塞と有意な関連があるという報告がある1)(Ⅱb)。 一方、否定的な報告もある2)(Ⅱb)。本邦の研究では、血中ホモシステイン濃度は対照群 7.3nmol/mLに比べて脳梗塞13.1nmol/mLと高い3)(Ⅱb)。  血中ホモシステイン濃度は、葉酸の摂取で下げることができる4)(Ⅱa)が、脳梗塞の再 発予防につながるか否かは、今後の検討課題である。

後天的なもの
加齢、男性、閉経、喫煙、ビタミンB12・B6欠乏、葉酸欠乏、疾患:腎障害、肝障害、糖尿病、甲状腺機能低下症、薬剤など

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